【コラム】干支をきっかけに、来年の歩き方を考える

年の瀬が近づくと、何かと来年の干支を目にする機会が増えてきます。
「来年は午年(うま)ですね」自分も同じ午年生まれであることを改めて意識しました。
干支は占いや性格判断などとして語られることもありますが、本来は新鮮な気持ちで新年を迎えるための節目として、日本の暮らしに根づいてきた文化の一つだと思います。
十二支は単なる動物の並びではなく、季節の巡りや生活習慣の節目を意識するための目安でもあります。
年の変わり目に干支を意識することは、「これから始まる一年」を迎えるための心の準備期間でもあったのでしょう。
午(うま)は、行動力や前進、活発さの象徴として知られています。
力強く駆け抜ける姿から、「勢いよく進む」という良いイメージを持つ方も多いかもしれませんが、馬の魅力は速さだけではありません。
長い距離を一定のリズムで進み続ける持久力や、状況に応じて歩調を変える柔軟さも併せ持っています。
新しい年を前にすると、「来年こそは」と色々な事を思い自然と気持ちが前向きになり、何かを始めなければ、変わらなければ、と少し気が張ってしまうこともあります。
最初から全力で走り続けることが前進だと思って、息切れしてしまうこともあるでしょう。
けれど、前に進むことは、必ずしも速く進むことだけを意味するわけではありません。
立ち止まって方向を確かめることも、遠回りに見える選択も、自分にとって必要な時間であれば大切な一歩です。
周囲と比べることなく、自分流の歩幅で進むことが、結果として長く続く力になります。
現代社会の情報社会生活は目まぐるしく、季節の移ろいを感じる余裕も少なくなりがちです。
「気づけば一年が終わろうとしている」という感覚を持つことも珍しくありません。
だからこそ、年末年始という節目に、干支や日本の文化に目を向けてみることには意義があるのではないでしょうか?
干支は未来を決めるものではありません。
しかし、来年をどんな一年にしたいかを考えるきっかけにはなります。
午年という節目の年を、速さよりも「持続性」を心がけながら、自分のペースで前へ進む一年にする。
そんなことを新年の抱負として、新しい年を迎えてみてはいかがでしょうか。
営業部 T.T


